よこいちの日記

こじらせ私文のひとりごと

大きくなった今だからこそ絵本を読んでほしい。

パフェの語源は「パーフェクト」なんですって。確かに完璧な美味しさですもんね。

 

 

こんにちは。課題に追われていてブログの更新までなかなか手が回らないよこいちです。やはり継続とは難しいものですね。ぼちぼち綴っていこうと思います。

 

 

さて、突然ですが皆さん。最後に絵本を読んだのはいつですか?小説でも漫画でも論文でもありません。絵本です。幼い頃、寝る前にお母さんに読み聞かせてもらっていた経験のある人もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

 

一見「こどものための本」というイメージが強い絵本ですが、昨今は大人向けに描かれた絵本も多く出版されています。また、こどもの頃に読んだ絵本を大きくなってからもう一度読むと、当時とは違った感想を持つ、なんてこともあるでしょう。

 

 

僕は小さい頃から絵本が好きで、その手軽さや言い表し難いあたたかさに魅入られていました。大掃除をした際に数えたことがあるのですが、どうやら我が家には200冊も絵本があったみたいです。特に気に入っている本はまとめて置いてあり、今もたまに読んでいます。ストーリーを知っていても何故か胸が温かくなるの、シンプルに不思議ですよね。

 

 

そんな流れで(前置きが長い)、今回は皆さんに「大きくなった今だからこそ読んでほしい絵本」をご紹介したいと思います。それは白泉社出版の「つみきのいえ」という絵本です。ざっとあらすじを説明していきます。

 

 

舞台は水没しかけている街。年々水位が増していくため、積み木のように上へ上へと家を増築していかなければなりません。その不便さから、おじいさん以外の住民は全員どこかへ引っ越してしまいます。しかしおじいさんはちっとも寂しそうには見えません。ある日、お爺さんは窓から大工道具を落としてしまい、潜水服を着て探しに行きます。落し物は3つ下の家にありました。その時にふと過去の出来事を思い出します。

 

お婆さんが亡くなった日のこと。

 

お爺さんはさらに下の階へと潜っていきます。最愛のおばあさんとの思い出が詰まった家。下の階へ、下の階へ・・・。たくさんの出来事を回想します。町でカーニバルがあったこと。子供たちが孫を連れて遊びに来たこと。お婆さんが美味しいパイを焼いたこと・・・。心の奥に仕舞われていたものが次々と溢れ出ていき・・・

 

 

と、心の中に積み重なった思い出たちを、つみきのいえと共におじいさんが少しずつ思い出していくストーリーです。海の底に沈んでもその人がいなくなっても、一緒に過ごしたかけがえのない日々は決して消えることはないよ、と。まぁ、限りなく大人向けの絵本という感じ。

 

 

僕がこの本を読んだのは幼稚園生の頃だったと思います。当時はよく理解らず、お気に入りの絵本ではありませんでしたが、中学校を卒業するタイミングで再び読んだ時、深く感情を揺さぶられたのを覚えています。家とは思い出の時間そのものだったりするんだな、と。

 

 

黄色を基調にした絵も、どこか古い写真を眺めるようなメランコリーな感覚に浸れて良いです。絵と色合いが物語と一体となってポカポカと心を温めてくれる、春の日差しのような絵本です。文章だけじゃなく絵も作品における重要な構成要素として機能しているあたり、絵本って本当に奥が深い芸術だなぁと思います。

 

 

成長し大人に近付いた今だからこそ、あの日に出逢った絵本を再び手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

 

それではまた。

 

 

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